「空腹」こそ最強のクスリ

2019/06/26 ブログ
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これまで健康や長寿の為の、様々な食事法が紹介されてきました。しかし、最新の医学エビデンスに基づき、近年「食べた物の内容を制限する」ことよりも「食べない時間を増やす」ことに、より注目が集まっています。週に1度でも、まとまった空腹の時間をつくると、食べ過ぎがもたらす害が取り除かれ、加齢や食生活によるダメージがリセットでき、オートファジーが活性化して、体が内側から若々しく蘇ります。

 

オートファジーとは「古くなった細胞が新しく生まれ変わる」体の仕組みのことです。細胞が飢餓状態や低酸素状態に陥ると活性化すると言われています。この空腹の時間をつくるという食事法は誰でも簡単に実践でき、すぐに効果を実感できます。

 

逆に食べ過ぎは、様々な体の不調を招きます。まず、【内臓の疲れ】。胃腸や肝臓は、私たちが食べたものを、何時間もかけて消化しますが、本来処理できる量を超える食べ物が、ひっきりなしに運ばれてくると、内臓は休みなくフル回転で働き続けなければならず、疲弊します。その結果、内臓の働きが低下し、栄養素をきちんと吸収できない、老廃物を排出できない、免疫力が低下するなど、さまざまな問題が生じてしまうのです。私たちが食事によって摂った糖質や脂質の一部は、脳や筋肉、内臓などが働く為のエネルギーとして使われますが、余った分は筋肉や肝臓に蓄えられ、それでも収まりきらなかった分は中性脂肪として、脂肪細胞に蓄えられます。

 

つまり、消費するエネルギー以上に食べると、それだけ脂肪が増えてしまうのです。

 

つきすぎた脂肪、とくに内臓脂肪からは、悪玉ホルモンが分泌され、血糖値の上昇、高血圧、血栓形成などを招きます。ほかにも食べ過ぎには「体を錆びさせる活性酸素を増やす」といったデメリットがあります。食べ過ぎは、疲れやだるさの原因となるだけでなく、糖尿病や高脂血症などの動脈硬化性疾患、脳出血や脳梗塞、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、そしてがんの原因ともなるのです。

 

空腹の時間を作ると、まず内臓がしっかりと休むことができ、血糖値も徐々に下がります。最後にものをたべてから10時間ほど経つと、肝臓に蓄えられた糖がなくなる為、脂肪が分解されエネルギーとして使われるようになり、16時間を超えると、体に備わってる「オートファジー」という仕組みが働くようになります。体の不調や老化は、古くなったり壊れたりすることによって生じます。特に、細胞内のミトコンドリア(呼吸を行いエネルギーを作り出す重要な器官)が古くなると、細胞にとって必要なエネルギーが減り、活性酸素が増えると言われています。

 

オートファジーによって、古くなったり壊れたりした細胞が内側から新しく生まれ変われば、病気を遠ざけ、老化の進行を食い止めることができるのです。空腹の時間を作ることが最高の薬なのです。

医学博士   青木厚先生

 

◎オートファジーが持つ機能は?

・老化を抑える

・細胞を浄化

・病原体を排除

・発がんを抑える

・飢餓状態に対応……など